
障がい者雇用を進める中で、
「採用した後、どのように仕事を教えればよいのか分からない」
「本人とのコミュニケーションに悩んでいる」
「長く働いてもらうためには、どのような配慮が必要なのか分からない」
このような悩みを抱える企業も少なくありません。
そこで活用できる支援の一つが、ジョブコーチ(職場適応援助者)です。
ジョブコーチは、障がいのある方が職場に適応し、安定して働き続けられるよう、本人だけでなく企業や職場の従業員にも支援を行います。
今回は、ジョブコーチの役割や具体的な支援内容、企業が活用する際のポイントについて解説します。
この記事で分かること
✅ ジョブコーチとは何か
✅ ジョブコーチが行う具体的な支援
✅ 企業がジョブコーチを活用するメリット
■ ジョブコーチとは?
ジョブコーチとは、正式には「職場適応援助者」と呼ばれる、障がいのある方の職場適応を支援する専門的な支援者です。
ジョブコーチは、実際の職場を訪問し、仕事の進め方や職場でのコミュニケーションなどについて、本人に直接支援を行います。
一方で、支援の対象は本人だけではありません。
企業の担当者や上司、同僚に対しても、障がい特性の理解や仕事の教え方、関わり方などについて助言を行います。
つまり、ジョブコーチは障がいのある方と企業の双方を支援し、職場への適応と定着をサポートする存在です。
■ ジョブコーチはどのような支援をする?
ジョブコーチによる支援は、大きく「障がいのある方への支援」と「企業への支援」に分けられます。
障がいのある方への支援
仕事をする中で、
- 作業手順を覚えることが難しい
- 仕事のペースをつかみにくい
- ミスが続いてしまう
- 職場でのコミュニケーションに不安がある
- 困ったときに相談することが難しい
といった課題がある場合、ジョブコーチが実際の職場で状況を確認し、本人に合った仕事の進め方を一緒に考えます。
必要に応じて、作業手順を整理したり、コミュニケーションの取り方を具体的にアドバイスしたりすることもあります。
企業・職場への支援
企業に対しては、
- 障がい特性についての理解
- 本人との関わり方
- 仕事の教え方や指示の出し方
- 職務内容や配置についての相談
- 必要な配慮についての助言
などを行います。
例えば、「本人にどのように指示を出せばよいのか分からない」という場合、本人の特性だけを見るのではなく、仕事内容や指示方法、職場環境などを含めて、より働きやすい方法を一緒に検討します。
■「本人への支援」だけではないことがポイント
障がい者雇用では、本人へのサポートだけでなく、職場側の受け入れ体制を整えることも重要です。
例えば、本人が「分からないことを質問するのが苦手」という場合を考えてみましょう。
本人に「分からないときは質問しましょう」と伝えるだけでは、なかなか解決につながらないことがあります。
そこで、
- 質問するタイミングを決める
- 指示を一度に伝えすぎない
- 作業手順を見える化する
- 困ったときの相談先を明確にする
など、職場側の環境や関わり方を工夫することが考えられます。
ジョブコーチは、本人と企業の双方を見ながら、「どうすれば職場で安定して働き続けられるのか」を一緒に考えていきます。
■ ジョブコーチ支援はいつ利用できる?
ジョブコーチによる支援は、採用後だけに限られません。
例えば、
雇用前・職場実習の段階
実際の職場で仕事を体験する中で、本人の適性や仕事の進め方、職場環境との相性などを確認します。
採用・入社直後
仕事を覚えることや職場環境に慣れることをサポートします。
就労後に課題が生じたとき
仕事上のミスやコミュニケーション、職場での困りごとなどについて、本人と企業の双方から状況を確認し、解決策を検討します。
このように、ジョブコーチは「困ったことが起きてから」だけではなく、職場への適応をスムーズにするためにも活用できる支援です。
■ジョブコーチにはどのような種類がある?
ジョブコーチには、支援を行う所属先などによっていくつかの種類があります。
代表的なものとして、
- 地域障害者職業センターに配置される「配置型ジョブコーチ」
- 社会福祉法人等に所属して支援を行う「訪問型ジョブコーチ」
- 障がい者を雇用する企業に所属する「企業在籍型ジョブコーチ」
があります。
それぞれ支援の仕組みや利用方法が異なるため、自社の状況に応じて適切な支援機関に相談することが大切です。
■ジョブコーチを活用するメリット
ジョブコーチを活用することで、障がいのある方と企業の双方が支援を受けることができます。
障がいのある方にとって
- 仕事の進め方を具体的に学べる
- 自分に合った働き方を整理できる
- 職場でのコミュニケーションについて相談できる
- 困ったときに第三者へ相談できる
企業にとって
- 障がい特性について理解を深められる
- 本人への適切な指導方法を考えられる
- 業務内容や仕事の教え方を見直せる
- 必要な配慮を整理できる
- 職場定着に向けた受け入れ体制を整えられる
特に、障がい者雇用を始めたばかりの企業にとって、「採用した後、どのように支援すればよいのか」という悩みを第三者に相談できることは大きな意味があります。
障がい者雇用は「採用して終わり」ではない
障がい者雇用では、採用することだけでなく、入社後に安心して働き続けられる環境を整えることも重要です。
そのためには、本人の障がい特性や得意・不得意を理解するだけでなく、
- どのような業務を担当してもらうか
- 仕事をどのように教えるか
- どのような配慮が必要か
- 困ったときに誰がサポートするか
など、企業側も一緒に考えていく必要があります。
ジョブコーチは、こうした本人と企業の間をつなぎ、職場への適応と定着を支援する存在です。
☆クラ・ゼミでは企業の障がい者雇用をサポートしています
クラ・ゼミでは、障がい者雇用に関する企業のさまざまな課題に対して、業務の切り出しから採用、定着まで、それぞれの企業の状況に合わせた支援を行っています。
「障がい者雇用を始めたいけれど、どのような仕事を任せればよいか分からない」
「採用した社員の職場定着について相談したい」
「障がい特性に合わせた業務の進め方を考えたい」
このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
企業と働く方の双方にとって、無理なく長く働ける環境づくりを一緒に考えていきます。
⭐ 障がい者雇用に関するご相談はこちらから ⭐
053-488-4300(祝日除く平日9:00~18:00)

