
障がい者雇用は多くの企業で進んでいますが、その一方で「採用までは順調でも、なかなか定着しない」という課題もよく聞かれます。
実際には、早期離職の理由は一つではなく、職場側の受け入れ体制やコミュニケーションの仕組みに、少しずつ課題が重なっているケースが多いとされています。
本記事では、公的機関の資料や実務の視点をもとに、定着がうまくいかない企業に見られる共通点を5つに整理してご紹介します。
この記事で分かること
✅ 障がい者雇用が定着しない企業の共通点
✅ 定着率向上のために見直したいポイント
✅ 現場の負担を減らしながら支援する方法
① 採用がゴールになってしまっているケース
採用が決まると安心してしまい、その後のフォローが手薄になってしまうケースがあります。
しかし実際には、働き始めてからのほうが環境への適応や不安の調整が多く、
- 仕事への慣れ方
- 職場との距離感
- 小さな困りごとの積み重ね
といった要素が、定着に大きく影響します。
高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の職場定着事例では、採用後も本人との継続的なコミュニケーションや支援機関との連携、職場内でのフォロー体制を整えるなど、「働き続けるための支援」に取り組む企業の事例が紹介されています。
参考資料:
・独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)「障害者の職場定着と戦力化 ― 障害者雇用があまり進んでいない業種における雇用事例」
② 業務の切り出しが“なんとなく”になっている
「できそうな仕事をお願いする」という形でもスタートはできますが、時間の経過とともにミスマッチが生じやすくなります。
例えば、
- 本人の得意・不得意と業務内容のズレ
- 業務量の偏り
- 評価のしづらさ
などです。
業務を少し整理するだけでも、働きやすさや安定感が大きく変わることがあります。
③ 合理的配慮が“感覚的な運用”になっている
厚生労働省では、合理的配慮について「障害の特性や職場の状況に応じて講じる必要な措置」と示しています。
しかし現場では、
- どこまで配慮すべきか判断が難しい
- 本人に任せきりになってしまう
- 正解が分からないまま進んでしまう
といったケースも少なくありません。
結果として、必要なサポートが届かず、本人・企業双方に負担がかかってしまうこともあります。
参考資料:
・厚生労働省「雇用の分野における障害者への差別禁止・合理的配慮の提供義務」
④ コミュニケーションが人に依存している
職場でのやり取りが特定の担当者に偏ってしまうと、その人の負担が大きくなるだけでなく、支援の質にもばらつきが出やすくなります。
障害者職業総合センターの資料でも、以下のような点が課題として整理されています。
- 指示の出し方のばらつき
- 情報共有の不足
- 面談が形だけになってしまう
誰が対応しても一定の質で関われる仕組みづくりが、安定した定着につながります。
⑤ 現場だけで抱え込んでしまっている
障がい者雇用に関する課題が現場任せになると、どうしても負担が集中してしまいます。
その結果、
- 困りごとが共有されにくい
- 対応が後手に回る
- 現場の疲弊につながる
といった状況が起こりやすくなります。
小さな段階で相談できる仕組みや、社内外のサポート体制の有無が、定着に大きく影響します。仕組みや、社内外のサポート体制があるかどうかは、定着に大きく影響します。
まとめ:採用後の小さな差が、定着を左右します
障がい者雇用の定着は、特別な仕組みよりも、日々の関わり方や業務の整え方といった「小さな工夫」の積み重ねで大きく変わっていきます。
採用そのものよりも、その後の
- フォロー体制
- 業務設計
- コミュニケーションの整理
といった部分が整うことで、働きやすさは大きく変わります。
■ 「何から見直せばいいのか分からない」段階でも問題ありません
実際のご相談でも多いのが、
- 今のやり方が合っているのか分からない
- 現場に負担が偏ってしまっている
- どこから整理すればいいか分からない
といった“まだ課題がはっきりしていない段階”です。
障がい者雇用は、最初から完璧な形をつくる必要はなく、状況を整理しながら少しずつ整えていくことが大切です。
状況を整理しながら少しずつ整えていくことがとても大切です。
■ まずは現状整理からでもご相談いただけます
株式会社クラ・ゼミ 障がい者雇用サポート事業部では、企業ごとの状況を丁寧にお伺いしながら、無理のない形での定着支援を行っています。
例えば、
- 業務の切り出しや整理
- 定着に向けた関わり方の見直し
- 現場負担の軽減方法の検討
- サテライトオフィスの活用提案
など、「採用後の定着」に重点を置いた支援です。
■ 障がい者雇用のお悩み、一緒に整理してみませんか?
「まだ相談するほどではないかもしれない」と感じる段階でも
問題ありません。
むしろ、課題が大きくなる前に整理することが、
安定した定着につながりやすくなります。
少しでも気になる点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
現場の状況に合わせて、できるところから一緒に整えていきます。

⭐ 障がい者雇用に関するご相談はこちらから ⭐
053-488-4300(祝日除く平日9:00~18:00)

