
企業には、毎年6月1日時点の障害者雇用の状況を報告する、「ロクイチ報告(障害者雇用状況報告)」の義務があります。
しかし、「忙しくて報告を忘れていた」「法定雇用率を満たしていないから提出しづらい」
などの理由で、報告が遅れたり未提出になったりするケースも少なくありません。
では、ロクイチ報告が未達成の場合、どのような影響があるのでしょうか?
本記事では、そのリスクと対応方法、そして企業の支援を行う団体の取り組みについてもご紹介します。
ロクイチ報告とは?
前回のコラムでも紹介しましたが、ロクイチ報告とは、企業が6月1日時点で雇用している障害者の人数を報告する制度です。
対象は、常時40人以上の従業員を雇用する事業主で、毎年6月1日~7月15日頃までにハローワークへ報告することが義務づけられています(障害者雇用促進法第43条)。
ロクイチ報告の未達成とは?
ロクイチ報告における「未達成」とは、主に以下の2つのケースを指します。
① 報告したが、法定雇用率(2025年現在で2.5%)を下回っている
② 提出自体をしていない(未報告)
未達成の場合のリスクとは?
■ 提出しなかった場合(未報告)
- ハローワークからの督促・指導
- 改善が見られない場合は、行政指導や報告義務の強化対象に
- 悪質と判断された場合、企業名の公表の可能性あり
雇用率を下回っている場合は?
長期間改善されない場合は、企業名が公表されることがあります。
また、雇用計画書の作成命令や障害者雇用推進者の選任を求められたり、各種助成金の申請が不可(例:特定求職者雇用開発助成金)になるケースがあります。
もし未達成だった場合の対応策
まずはハローワークに相談を
報告の遅れに気づいた時点で、できるだけ早く所轄のハローワークに相談しましょう。
遅れての提出も受け付けてもらえます。
雇用計画書の作成と体制整備
ハローワークの指導を受けながら、障害者雇用に向けた計画を作成し、必要な社内体制(業務マニュアルの整備、受け入れ環境の調整など)を進めます。
専門支援機関を活用する
「何から始めればよいかわからない」「どんな業務を任せればいいかわからない」
そんな企業に向けて、株式会社クラ・ゼミ 障害者雇用サポート事業部では以下の支援を提供しています。
- 障害者が担当できる業務の切り出し・マニュアル化支援
- 障害者の人材紹介・マッチング
- 雇用後の定着支援・社内研修の実施
障害者雇用に関する不安や疑問に、企業の立場に寄り添って対応しています。また、当社は「厚生労働省 障害者雇用相談援助事業」の認定を受けており、この相談援助を利用いただくことで、企業は費用の負担なく当社のコンサルティングサービスを受けることができます。
まとめ
ロクイチ報告の未達成は、単なる報告漏れではなく、企業のコンプライアンスや社会的責任にも関わる重要な問題です。
リスクを放置せず、早めに対策を講じることが、持続可能な経営につながります。
もしお困りのことがあれば、ぜひ一度、株式会社クラ・ゼミにご相談ください。
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