
静岡県に本社を置き、全国で貴金属、ブランド商品等の買取り・販売や、ジュエリーのリペア事業を手掛ける「株式会社K-GOLDインターナショナル」様は、障がいのある方々が自分らしく力を発揮できる職場づくりに力を注がれています。単に雇用枠を満たすのではなく、一人ひとりの適性に合った業務設計や、日々の声掛け・働き方の工夫を通して、安心して長く働ける環境を築かれています。
今回は、同社が障がい者雇用を本格的に進めるきっかけとなった出来事や、採用時に大切にしている視点、現場で実践しているサポート方法などを詳しくお聞きしました。現場感のある事例や工夫が詰まった内容で、これから取り組みを始めたい企業様にもヒントとなるはずです。(取材日:2025/8/5)
従業員数 | 業種 |
416 | 小売業 |
インタビューに応じてくださった方
株式会社K-GOLDインターナショナル 総務部 部長 齋藤滋様
聞き手:株式会社クラ・ゼミ 永岡
― まず、弊社にお声がけいただいたきっかけを教えてください。

ちょうどロクイチ報告を機に、会社として障がい者雇用をどう進めていくかを重視し始めたタイミングでした。
私自身、人事(採用)担当となって、数ヶ月。右も左も分からない状態だったため、まずはできるところから、何か始めよう。何か始めなければいけない。と常に考えていました。
― ご依頼前から障がい者雇用に取り組まれていたとのことですが、当時はどんな課題がありましたか?

採用するからには、会社にとって必要な戦力となる方を迎えたいと考えていました。ただ、求職者の方ができる仕事と、それを受け入れられる部署をマッチングしようとすると、なかなか一致する業務がなく、前に進めない状況が続いていました。
― 当社にどのような点を期待していただいたのでしょうか。

障がい者雇用の準備から、採用・定着・戦力化に至るまでをワンストップでサポートしてくれるという点です。
実際にお話を伺ったとき、「これなら弊社でも雇用を進められる」というイメージが湧きました。全てにおいて全面的なサポートをお願いしたいと思いました。
― 実際にサポートを受けてみて、いかがでしたか?

弊社業務の中から、障がいのある方が活躍できる業務を切り出すところから相談に乗っていただきました。その後も、求職者の選定や研修、面接、採用まで伴走してもらいました。
現在もサテライトオフィスを活用し、PC操作など日々の業務サポートに加え、採用したスタッフIさんへの指導やアドバイス、心のケアまで手厚く行っていただいています。

― 現在、貴社では何名の障害のある方を雇用されていますか?

7名の方を雇用しています。
― 採用活動において、特に重視されたポイントは何でしょうか?

「持続可能な」雇用体制を構築できるかどうかです。その支援をしていただけることが大きな決め手でした。
― 実際に障害のある方に働いていただく上で、どんな配慮をされていますか?

毎日無理のないペースで、ストレスなく安心して働ける環境づくりを大切にしています。また、Iさんはリモートワークなので顔(表情)が見れない分、朝礼時の声のトーンを気にしたり、適度な声掛けで質問しやすい雰囲気を作れるよう心掛けています。
― 働きやすい環境づくりのために、工夫されている点はありますか?

決まった仕事をベースにしつつ、同じPC作業だけにならないよう、手を動かす仕事も取り入れ、気分転換になるよう工夫しています。
― 今後の障がい者雇用に関する展望や目標をお聞かせください。

現在働いてくださっている従業員には、長期的に活躍できる環境を整えていきたいと考えています。今後はサテライトオフィスを活用し、本社以外の部署でも障がい者雇用の受け入れを進めていきたいと考えています。
― 最後に、他の企業様へのメッセージがあればお願いいたします。

人手不足が課題となっている今、障がい者雇用は有効な解決策の一つです。
そして、雇用を進め、定着させていくためには、クラ・ゼミさんのようなサポート企業に頼ることも重要だと感じています。

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ここからは、実際に障がい者雇用スタッフとして働かれているIさんにお話をお伺いします。

勤務年数 8カ月
現在の業務 交通費承認、有給チェック、求人情報の管理、動画の文字入れ など
― 勤務先として、K-GOLD様を選ばれた理由をお伺いできますか。

完全在宅勤務が可能だったことが一番の理由です。
店舗数が多く、知っているお店もあったので、安心感もありました。
― 就職活動中、支えになったことを教えてください。

障がいを持ってから情報処理の資格を取得できたことが自信につながりました。
また、デザインツールでいろいろなものを作ったり、文部科学省のポスターに応募するなど、スキルの幅を広げられたのも良かったと思います。
― 今の仕事で楽しいと感じるのはどんなときですか?

思った通りに仕事が進んで、納得のいく成果が出せたときにやりがいを感じます。
― 逆に、難しいと感じたことはありますか?

体調が思わしくないときには、どうしても仕事の進みが遅くなってしまいます。そんなときは「自分のペースで進めるのが大事」と言い聞かせて、焦らないようにしています。
― 周囲からのサポートで助かったことはありますか?

ミーティングや業務終了の連絡時に、体調についてお話しさせてもらえるので助かっています。気遣いの言葉をもらえると、ありがたく感じます。
― 実際に在宅勤務されてみて、どのようにお感じでしょうか。

とても自分に合っている働き方だと思っています。通勤の負担もなく、自宅という落ち着いた環境で集中できます。

―「受け入れられている」と感じた瞬間はありますか?

新しい仕事を任されたときに、「信頼されているんだな」と感じました。少しずつできることが増えていくのが嬉しいです。
―働き始めてから、生活に変化はありましたか?

仕事とプライベートの時間をきちんと分かれることで、毎日の生活がより充実してきたと感じています。
―今後、挑戦してみたいことはありますか?

今の仕事をなるべく長く続けていきたいです。それから、来年は会社の決起大会にも参加してみたいなと思っています。
―これから働きたいと考えている人へ、メッセージをお願いします。

まずは、自分の力を少しレベルアップして、自信をつけることが大切だと思います。そのうえで、自分を冷静に見つめて就職活動を始めるのがいいと思います。
分からないことがあれば、周りに相談することも大事です。
―最後に、社会や他の企業様に伝えたいことはありますか?

障がいがあってもできることはあると思うので、できることから少しずつ仕事を増やしてもらえれば、長く働けるのではないかと思います。
時間はかかると思いますが、まずは見てもらえると嬉しいです。
自分のペースを大切にしながらも、日々成長を実感されているIさん。在宅勤務という働き方がもたらす可能性を感じるインタビューとなりました。
障がい者雇用をお考えの企業様は、ぜひクラ・ゼミへのご相談もご検討ください。
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